最近、ニュースやネットで「ビットコイン」という言葉をよく見かけるようになりましたね。
「なんだか気になるけど、仕組みや買い方がよくわからない…」
「ビットコインを始めてみたいけど、何から手をつければいいの?」
そんな風に思っている初心者さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、ビットコインの基本的なことから、購入を考えるときに知っておきたい大切なポイント、そして暗号資産取引所の選び方まで、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。
ビットコインや暗号資産への投資をおすすめするものではありません。
あくまで、ビットコインについて学んだり、知識を深めたりするためのお手伝いができればと思っています。
ビットコインってそもそも何?仕組みと特徴を知ろう
ビットコインについて知るための第一歩は、ビットコインがどんなものなのかを理解することから始まります。
よく「インターネット上のお金」なんて言われたりもしますね。
ビットコインの一番大きな特徴は、特定の国や銀行のような管理者がいない「分散型」のシステムだという点です。
ブロックチェーン技術が支える仕組み
ビットコインの取引は、「ブロックチェーン」という技術で記録されています。
これは、世界中のコンピューターが取引記録を共有して、鎖のようにつなげていく仕組みなんです。
このおかげで、記録の透明性が高くて、後から誰かがデータを書き換えるのがとても難しいと言われています。
新しいビットコインはマイニングで生まれる
ビットコインは、「マイニング(採掘)」という作業を通じて新しく発行されます。
これは、コンピューターで難しい計算問題を解くことで、新しい取引記録のブロックを作り、報酬としてビットコインがもらえる仕組みです。
ビットコインが一度にたくさん発行されすぎないように、計算問題の難しさは自動で調整されるようになっています。
発行される枚数には上限がある
ビットコインには、プログラムによって発行される上限枚数が約2100万枚と決められています。
日本円のように、世の中に出回る量を調整されることがないんですね。
この「数が限られている」という点が、ビットコインの価値につながる理由の一つと考えられています。
価格が変動しやすい点には注意
しかし、ビットコインは価格が大きく変動しやすいという性質も持っています。
市場での需要と供給のバランス、世界的なニュース、技術の進歩、経済の状況など、いろいろな理由で価格が上がったり下がったりすることがあります。
この価格の変動が大きいという点は、ビットコインを扱う上で必ず覚えておきたい大切なポイントです。
ビットコインはどうやって手に入れるの?具体的な方法を見てみよう
ビットコインを手に入れる方法はいくつかありますが、日本で今、一番身近で利用しやすいのは「暗号資産取引所」を使う方法でしょう。
暗号資産取引所は、ビットコインなどを買いたい人と売りたい人の間を取り持ってくれる場所、と考えるとわかりやすいかもしれません。
取引所を利用するには、まずアカウントを作る必要があります。
取引所でアカウントを開設する流れ
アカウント開設は、メールアドレスの登録などから始まり、名前や住所といった個人情報を入力します。
次に、運転免許証などで本人確認を行います。
これは法律で決められている手続きで、どの取引所でも必要になります。
オンラインで完結することが多いですが、書類の郵送が必要な場合もあります。
日本円を入金して購入準備
本人確認が終わってアカウントが使えるようになったら、日本円をそのアカウントに入金します。
入金方法は、銀行振込やネットバンキングからの入金、コンビニ入金など、取引所によって様々です。
手数料がかかる場合や、利用できる金融機関が限られることもあるので、事前に確認しておくと安心ですね。
入金したお金がアカウントに反映されたら、ビットコインを買う準備は完了です。
取引所以外の方法もあるけれど
ちなみに、取引所以外にも、個人同士で直接やり取りする方法や、ビットコインATMを使う方法もあります。
ですが、これらは相手を見つける手間や手数料、安全面で少し注意が必要なので、初心者さんにとっては取引所を使うのが比較的スムーズかもしれませんね。
暗号資産取引所の選び方 何を比べたらいい?
日本には、金融庁に登録されている暗号資産取引所がいくつもあります。
サービス内容や特徴はそれぞれ違うので、どの取引所を選ぶかは、ご自身の目的や使い方に合わせてじっくり比較することがとても大切です。
「ここが絶対に一番いい!」ということはないので、ご自身でしっかり情報を集めて判断しましょう。
ここでは、取引所を選ぶときにチェックしたい主なポイントをいくつか紹介します。
セキュリティ対策は最優先でチェック
まず一番に考えたいのがセキュリティです。
皆さんの大切な資産をどう守ってくれるのか、しっかり確認しましょう。
例えば、インターネットから離れた場所で資産を保管する「コールドウォレット」を使っているか、ログイン時に二段階認証(スマホの認証アプリなどがより安全でおすすめです)が使えるか、などがポイントになります。
サイバー攻撃への対策や、もしもの時の補償があるかも確認できると、より安心ですね。
手数料の違いも比較しよう
取引にかかるコスト、つまり手数料も大事な比較ポイントです。
ビットコインを売買するときの「取引手数料」や、日本円などを出し入れするときの「入出金手数料」があります。
「販売所」という形式だと、手数料が無料に見えても、買う値段と売る値段の差(スプレッド)が実質的なコストになることが多いです。
ご自身の取引スタイルに合わせて、どのくらいコストがかかりそうか、細かく見てみましょう。
どんな暗号資産を扱っているか
ビットコイン以外の暗号資産(アルトコインと呼ばれます)にも興味があるなら、その取引所がどんな種類を扱っているかもチェックポイントです。
ただ、種類が多ければ良いというわけではありません。
ご自身が取引してみたいと思うものがあるか、という視点で見てみましょう。
使いやすさも大切
特に初心者さんにとっては、ウェブサイトやスマホアプリが「見やすいか」「操作しやすいか」も重要ですよね。
注文方法やチャート画面、資産状況の確認画面などが、直感的に使えるかどうか、レビューなども参考にしてみると良いかもしれません。
取引は活発?流動性を確認
取引がたくさん行われているか、つまり「流動性」が高いかも見ておくと良い点です。
流動性が高いと、買いたい時や売りたい時に、希望に近い価格で取引が成立しやすくなります。
困ったときのサポート体制は?
わからないことやトラブルがあった時に、どんなサポートが受けられるかも確認しておきましょう。
問い合わせ方法(メール、チャット、電話など)や、対応してくれる時間などもチェックポイントです。
国内の主な取引所としては、Coincheck(コインチェック)さん、bitFlyer(ビットフライヤー)さん、DMM Bitcoinさん、GMOコインさん、bitbank(ビットバンク)さんなどがあります。
これらはあくまで例なので、各社の公式サイトで最新の詳しい情報を確認して、ご自身の考えに一番合うサービスをご自身の責任で選んでくださいね。
ビットコインを買う具体的な手順と形式の違いを知ろう
使う取引所を決めて、アカウント開設から入金まで済んだら、いよいよビットコインの購入です。
多くの取引所では、「販売所」と「取引所」という2つの買い方があります。
それぞれの特徴を知って、どちらを使うか選びましょう。
簡単操作の「販売所」形式
販売所は、取引所を相手に直接ビットコインを売買する形式です。
取引所が示している価格で、比較的簡単な操作ですぐに買うことができます。
「とにかく早く、簡単に買いたい」という初心者さんには向いているかもしれません。
ただし、買う時の値段と売る時の値段に差(スプレッド)があって、これが実質的なコストになります。
このスプレッドは、「取引所」形式の手数料よりは広めに設定されていることが多いです。
ユーザー同士で売買する「取引所」形式
取引所形式は、他のユーザーさんと直接ビットコインを売買する場所です。
「板(いた)」と呼ばれる売買注文の一覧を見ながら、自分で「この価格で、この量を買いたい(売りたい)」と注文を出します。
主な注文方法に「指値(さしね)注文」と「成行(なりゆき)注文」があります。
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指値注文 希望の価格と量を指定する注文です。 その価格にならないと取引は成立しませんが、希望通りの価格で買える可能性があります。
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成行注文 価格を指定せず、「今すぐ買える一番安い値段で買う」という注文です。 すぐに取引できますが、価格が急に動いている時は思ったより高い値段で買ってしまうこともあります。
取引所形式は、販売所形式よりもコストを抑えられる可能性があります。
しかし、板情報を見たり注文方法を選んだり、少し慣れが必要です。
どちらの形式が良いかは、ご自身の経験やコストの考え方、取引したい量などで判断すると良いでしょう。
注文が成立すれば、購入したビットコインがアカウントに反映されます。
ちゃんと反映されているか、取引履歴などで確認しましょう。
安全に使うために知っておきたい注意点
ビットコインなどの暗号資産には、便利な面や将来への期待がある一方で、注意しておきたい点やリスクもあります。
これらをしっかり理解して、対策をとることが安全利用のためにはとても大切です。
価格が大きく変わるリスクがある
繰り返しになりますが、ビットコインの価格は大きく変動しやすいです。
買った後で価格が上がることもあれば、下がることも十分に考えられます。
価値が保証されているわけではないので、使ったお金が減ってしまう可能性もあります。
ですから、ビットコインの購入を考えるときは、なくなっても生活に困らない「余裕資金」の範囲で行うのが基本とされています。
ご自身がどれくらいのリスクなら受け入れられるか、冷静に考えることも大切です。
セキュリティ対策はしっかり行おう
暗号資産取引所のアカウントは、大切なお金に関わるものです。
セキュリティ対策はとても重要になります。
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パスワード管理 他のサービスと同じパスワードを使うのは絶対にやめましょう。 複雑で長いパスワードを設定してください。
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二段階認証(2FA) ログインなどの時に、パスワード以外にもう一つ認証を加える仕組みです。 必ず設定しましょう。 スマホの認証アプリを使うのがおすすめです。
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フィッシング詐欺に注意 取引所を装った偽メールや偽サイトで、IDやパスワードを盗もうとする詐欺があります。 メール内のリンクは安易にクリックせず、公式サイトをブックマークしてアクセスするようにしましょう。
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使っている機器の安全も確認 パソコンやスマホのOS、セキュリティソフトは最新の状態に保ちましょう。 安全かわからないWi-Fiでの取引は避けた方が良いです。
秘密鍵などの管理(将来の話)
取引所に資産を置いている間は、取引所が資産へのアクセス権(秘密鍵)を管理してくれています。
もし将来、ご自身で資産を管理するようになった場合(専用のウォレットを使うなど)、秘密鍵や復元用の言葉(リカバリーフレーズ)を自分でしっかり管理する必要があります。
これを失くすと資産を取り戻せなくなるので注意が必要です。
初心者さんはまず取引所のセキュリティをしっかり利用することになりますが、こんな管理方法もある、ということは知っておくと良いかもしれません。
ルールや税金のことも知っておこう
暗号資産に関する法律やルールは、まだ世界的に整備が進んでいる途中です。
今後、ルールが変わる可能性もあります。
新しい情報には常に注意を払いましょう。
また、日本国内では、ビットコインなどの取引で得た利益には、原則として税金がかかります(雑所得になることが多いです)。
税金の計算や申告は複雑な場合もあるので、必要なら税務署のサイトを見たり、税理士さんに相談したりすることも考えてみてください。
正しい情報を見分ける力をつけよう
暗号資産の世界は変化がとても速いです。
新しい情報やサービスが出てくる一方で、残念ながら嘘の情報や詐欺もあります。
誰かの意見をそのまま信じるのではなく、色々なところから情報を集めて、本当に正しいか、自分にとって必要かを見極める力(情報リテラシー)を育てることが大切です。
信頼できる情報源(取引所の公式発表や公的機関など)を見つけるようにしましょう。
まとめ 知識を深めて、焦らず慎重に始めよう
ビットコインの世界は、技術的に面白い部分がたくさんありますが、同時に理解しておくべきことも多いですね。
ビットコインを手に入れる一般的な方法である暗号資産取引所を使うにあたっては、まずビットコイン自体の仕組みや特徴、価格変動のリスクをしっかり理解することがスタートです。
取引所を選ぶときは、セキュリティ、手数料、使いやすさ、サポートなどをよく比較して、ご自身の判断で慎重に選びましょう。
実際に買うときは、販売所と取引所の違いを知って、自分に合った方法を選んでください。
そして何より大切なのは、セキュリティ対策を万全にして、余裕のある資金の範囲で、無理のないように関わっていくことです。
暗号資産に関する情報はどんどん新しくなります。
常に新しい情報をチェックして、学び続ける姿勢が大切ですね。
この記事が、ビットコインについてもっと知りたい、学びたいと思っているあなたの、はじめの一歩のお手伝いができたら嬉しいです。
免責事項
本記事は、暗号資産に関する情報の提供を目的としており、特定の金融商品への投資や購入を推奨・勧誘するものではありません。
暗号資産は価格変動リスク等を伴います。
取引を行う際は、ご自身の判断と責任において、十分なリサーチとリスク管理を行ってください。
本記事の情報に基づいて生じたいかなる損害についても、当方は一切の責任を負いかねます。
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